今回のRISTフォーラムは、2023年4月1日より熊本大学大学院先端科学研究部に設置された医工学部門での取り組みの紹介の第二弾といたします。本部門は、最先端の医療技術と工学を融合し、AI・データサイエンス、医用材料・デバイス、生体センシング・医療画像、分子標的治療・ドラッグデリバリーといった研究開発を推進しており、これらの技術を駆使して健康長寿社会の実現に貢献することを目的としています。
このたびは、最前線で活躍する研究者の成果を、第1部の講演(講師:植村先生)および第2部のポスターセッションにてご紹介いたします。
第2部のポスターセッションでは、植村先生によるVR手術ゲームのデモをはじめ、医工学部門に所属する複数の先生方にもご参加いただき、各分野の最新の研究成果をご覧いただけます。
また、フォーラム終了後には交流会の開催も予定しております。医工学に関連する最先端の知見と技術に触れていただく貴重な機会として、皆さまの積極的なご参加を心よりお待ちしております。
1.日 時 令和7年11月7日(金)14:30~17:30
2.場 所 TKPくまもとカンファレンスセンター(熊本市中央区花畑町4−7)
3.主催等主催:くまもと技術革新・融合研究会(RIST)、(公財)くまもと産業支援財団
協賛: IEEE West Japan Chapter of Engineering in Medicine and Biology
4.内 容
○開会挨拶 14:30~14:40
第Ⅰ部 講演 14:40~15:25
1)師匠の背中を見て育つ をデジタル化する―手術ロボットのログデータの解析と活用
熊本大学大学院先端科学研究部 准教授 植村 宗則
AI技術の進展により、近年の医療機器は診断支援のみならず、高度な自律機能を備えた治療支援へと進化している。PMDAの報告では、こうした自律化が医師と患者の関係性そのものを変容させる可能性が指摘されている。手術支援ロボットも例外ではなく、とりわけ縫合の自動化に代表される自律制御技術の研究が進展している。
しかし我々は、外科医の「代替」ではなく、自律制御によって新たに創出される「価値」に注目している。その価値を最大化するためには、術者の操作特性を理解し、潜在的な操作ミスを未然に回避する機能を実装することが重要である。そこで我々は、手術支援ロボットのメンテナンスデータを活用し、外科医のノウハウを抽出・定量化する技術を確立した。この手法により、手技の熟練度を客観的に評価し、スキルレベルに応じた支援を動的に最適化するシステムの構築が可能となった。
本講演では、この技術的枠組みを紹介するとともに、外科医の技能や判断をデータ化・再利用する過程で生じる倫理的・社会的・法的課題(ELSI)についても議論する。
◆ 休憩 ◆
第Ⅱ部 ポスターセッション 15:40~17:25
熊本大学大学院先端科学研究部医工学部門
生命分子・医用材料分野 教授 新留 琢郎、助教 徐 薇
医用福祉工学分野 教授 伊賀崎 伴彦、教授 小林 牧子、教授 諸岡 健一、准教授 植村 宗則、
准教授 緒方 公一、助教 田邉 将之、助教 中前 有香
・ポスタータイトル等
1. 座面組込式心拍・呼吸信号計測装置の開発 森田響、宮本典、末山勝人、伊賀崎伴彦 ※実機デモ予定 2. 脳波を用いたパターン欠陥検出支援方法の開発 森田響、伊賀崎伴彦 3. 脳波を用いた感動強度分類方法の開発 桐田龍之介、Swarubini P. J.、恩田龍人、高日亜中衣、西川里織、Nagarajan Ganapathy、伊賀崎伴彦
○閉会挨拶 RIST企画委員長(熊本大学大学院先端科学研究部 教授)伊賀崎 伴彦 17:25~17:30
閉会後、近隣会場にて交流会を開催予定
5.参加料:フォーラム 無料、交流会 会員3,000円/一般5,000円
6.お申し込み WEB申し込みか、RIST事務局(rist@kmt-ti.or.jp)までご連絡ください。
(お申し込み締め切り:11月4日)
※ご記入いただきました個人情報は、本フォーラムの申込処理及び今後のRISTの催しの案内に限定して使用します。







